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業務用液体容器

バイオマスプラスチックではない
とうもろこし由来の新素材を開発!

小泉製麻株式会社は不易糊工業株式会社と、とうもろこしを原料にしたバイオマス複合素材「もろこしペレット」を共同開発しました。
石油由来プラスチック使用量とCO2排出量を削減することが可能な新素材です。
この「もろこしペレット」を使用した液体容器バロンボックス®用キャップ「もろこしキャップ」もこの度あわせて開発しているのでご紹介します。
 

1.実用的かつ環境にやさしいプラスチックに代わるものを開発

開発テーマは「環境にやさしいプラスチック代替品でありながら実用的であること」です。
もろこしペレットは成形性と機能を求められる液体容器のキャップにも使える素材として誕生しました。
 
 
 もろこしペレットを開発する上での課題 
  1. 実用面の要求に石油由来プラスチックと同等基準で応えること
  2. 環境配慮型素材であること
 

2.新素材「もろこしペレット」とは

もろこしペレットは、原材料の51.3%が生でんぷん(未加工コーンスターチ)のバイオマス複合素材です。
 
 
生でんぷんのままペレットに加工しているため、バイオマスプラスチックには該当しません。
まだ分類のない新素材です。
不易糊工業の「でんぷんのり」製造技術が応用されています。
 
もろこしペレット4つの特長
 

(1) 石油由来プラスチックと同等のスペック

石油由来プラスチックと同等のスペックを持つ素材です。
「もろこしペレット」を使用した「もろこしキャップ」は、従来の石油由来プラスチック製キャップと同試験をクリアしています。
 

(2)優れた成形性

射出成形及びブロー成形を対象に、既存の設備・金型を用いて製造することができます。
成形前に原料を乾燥させる必要はありません(予備乾燥不要)。
 

(3)食品衛生法に適合

改正食品衛生法に適合しているため、食品にも安心してご使用いただけます。
 

(4)環境にやさしい

化石資源及びプラスチック使用量とCO2排出量を削減します。
焼却時に発生するCO2は、汎用プラスチックと比べて約半分(50%削減)。
 

3.新素材「もろこしペレット」を使用した「もろこしキャップ」

「もろこしキャップ」は石油由来プラスチックに代わる新素材「もろこしペレット」を使った、バロンボックス及びスパウトバッグ用のキャップです。
キャップは外蓋と内蓋の2つのパーツで構成されており、この外蓋にもろこしペレットを100%使用しています。
 
 
キャップの役割は、容器の一部として内容物の流出を防ぐことです。
製造時には、篏合かんごうやネジ部の繊細な寸法出しや閉栓時の耐圧や耐薬品性などの要求事項があります。
 

バロンボックスは、容量が5~20Lと大きく、さらに多種多様な食品と化学薬品が入れられることから、厳しい試験条件を求められます。

もろこしキャップは各種試験に従来の石油由来プラスチック製キャップと同等基準でクリアしています。
原料のもろこしペレットは食品衛生法に適合しており、加えて、内蓋(内容液と接する部分)は従来と同素材の安心設計であるため、従来品と変わらずご使用いただけます。
 
また、もろこしキャップは従来キャップと比べて、石油由来プラスチックの使用量は約52%削減、製造から廃棄までに発生する二酸化炭素の排出量は約34.6%削減します。
 
 

4.環境貢献性と実用性を兼ね備えた開発を引き続き

もろこしキャップの開発は、もろこしペレットを使ったバロンボックス®関連商品の第一歩としてスタートしました。
今後はキャップだけにとどまらず、さらに実現が難しい、薄くて柔らかいバロンボックス本体にできるもろこしペレットの開発も進めていきたいと考えています。
 
もろこしペレット、もろこしキャップの採用をご検討の際はぜひ一度お問い合わせください。
 
 
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