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業務用液体容器

BIB (バッグインボックス)容器の選び方と5つのポイント

1.はじめに

バッグインボックス(Bag in Box)は通称「BIB(ビーアイビー)」と呼ばれ、液体の輸送、保管、現場での作業性を考え作られた業務用容器の一種です。
 
BIBビーアイビーは、形状や性能の違いにより、いくつかの種類が存在します。
本記事では、BIBビーアイビーを検討されている方向けに、当社BIBビーアイビーのご紹介と選定ポイントについて解説します。
 
適切な容器選びは、商品の品質保持やユーザーの利便性にも直結するため、ぜひ参考にしてください。
 

2.小泉製麻のBIB「バロンボックス®」「スパウトバッグ」

小泉製麻のBIBは形状の異なるものが3種あり、「バロンボックス®」シリーズとして販売しています。
どの製品も、食品衛生法に適合しているため、食品向けにも安心してご使用いただけます。
また、全ての口部内径は32mmで、コックなどの共通専用部品がいずれも適合します。
小泉製麻のバロンボックス®シリーズ

小泉製麻のバロンボックス®シリーズ

2-1.バロンボックス®クリーン(5~20L)

バロンボックス®「クリーン」「クリーンα」

 
薄肉のブロー成形容器で、落下強度・耐ピンホール性・耐薬品性に優れています。
容器として自立性があるため、充填方法の幅も広く比較的設備を選びません。
ノンバリアタイプの「クリーン」と、ハイバリアタイプの「クリーンα」2つの規格があり、酸化を防止したいなど容器にバリア性能を求めている場合は「クリーンα」をお勧めします。
食品から工業薬品まで幅広い内容液に使用されます。
 
 
商品情報
 ● クリーン/クリーンα|商品ページはこちら  
 

2-2.バロンボックス®スクエア(5~20L)

バロンボックス®「スクエア」「スクエアα」


フィルム製のガゼット式BIBで、容器の展開性が良く、効率のよい充填作業が可能です。
ブロー成形BIBと同様の自立性があり、上部のシール部分(マチ部分)を持ち運びに使用することもできます。
ブロー成形BIBよりもコンパクトでかさばらず、保管スペースや廃棄量の削減に貢献します。
スタンダードタイプの「スクエア」と、ハイバリアタイプの「スクエアα」2つの規格があり、アルミ蒸着品「VM-PETタイプ」も受注生産で対応可能です。
主に食品用途で広く使用されます。
 
商品情報
 ● スクエア/スクエアα|商品ページはこちら  
 

2-3.バロンボックス®ソフト(5~20L)

バロンボックス®「ソフト」

バロンボックス®「ソフト」

 
フィルム製のピロー型BIBで、絞り出しや攪拌が必要な内容液に最適です。
表面積が大きいため、ホット充填後の冷却工程も効率よく実施できます。
 
ノンバリアタイプのみの規格で「スクエア」と同じフィルム製のため、保管スペースや廃棄量の削減に貢献します。
 
 
 
 
商品情報
 ● ソフト|商品ページはこちら  
 

2-4.スパウトバッグ(2~5L)

スパウトバッグ

スパウトバッグ

 
フィルム製の立体パウチ形状容器で、バロンボックス®シリーズ同様の口径Φ32mmのため、コックやノズルを共通して使用可能です。
フィルム製のため未使用時と使用後はコンパクトにでき、一般的なBIBよりも小容量で2L、3L、4L、5Lの規格です。
 
セット販売可能な外装ケースは形状やデザインのカスタムが可能です。
家庭用やテイクアウト向けの飲料容器として多く採用されています。
 
 
商品情報
 ● スパウトバッグ商品ページはこちら    
 

3.BIBの選び方 5つのポイント

3-1.容量・サイズから選ぶ

容量やサイズが決まっている場合、その容量規格に合っているものをまず選びましょう。
BIBはいずれの形状も、5L、10L、18L、20Lの容量規格が一般的です。
同じ容量規格でも、メーカーや容器形状、充填設備や内容液の特性(比重・泡立ちなど)によって実際の充填量に差がでる可能性があります。
あくまで容量規格は目安として、実際にサンプルで確認することをおすすめします。
 
関連情報
 5L以下の容器なら、パウチ形状のフィルム容器やボトル等、大きいものなら、50Lポリタンクや1tコンテナ等があります
 ● スパウトバッグ商品ページはこちら
 ●容器関連のWEBカタログはこちら|業務用液体容器WEBカタログ 
 

3-2.保存期間を考慮して選ぶ

内容液の保管期間によっても選び方が変わります。
長期間保管する場合、酸化防止(=酸素を通りにくくする)性能の高い容器が必要です。
 
たとえば、飲用の日本酒やワイン、輸送に時間のかかる海外向けの調味液などは、酸化を防ぐためのバリア性能が高いBIBを求められることが多くあります。
同じ日本酒やワインであっても、保管期間が短く、加工用ですぐに使用される場合は、バリア性能を必要とされないこともあります。
 

→ 高いバリア性が必要な場合の推奨商品「クリーンα」「スクエアα
 
関連情報
 

3-3.ユーザーでの使い方をふまえて選ぶ

例えば、
  1. BIBにコックを付け複数回に分けて小出しする
  2. 保管期間は短く、使う時は一度に使い切る
  3. 段ボールから取り出して工場内に持ち込む
  4. 分離しやすい液体で、使用前に攪拌する
  5. 絞り出して使用する
 
など、最終的な使用方法を想定して、それに適したBIBや部品を選ぶ必要があります。
同じ内容液でも、ユーザーでの使用方法が異なる場合、適したBIBや部品は変わります。
 
③はガゼット型でマチ部分があり持ち運びやすいもの、④ならピロー型を、⑤はフィルム製のガゼット式もしくはピロー型を推奨します。
 

3-4.充填設備や充填方法を考慮して選ぶ

BIBと充填設備

自社工場やOEM先で充填をする際、既存設備に対し使用可能なBIBか確認が必要です。
例えば、ポリ容器からBIBへ変更する場合、既存の設備はポリ容器に合わせて作られていることが想定されるため、設計の一部変更や、治具を追加するなど、見直しが必要になる場合があります。
 
ブロー成形・ガゼット式・ピロー型、いずれも口径は同じですが形状は異なるため、充填機に合わせ調整する必要があります。
新たに「冷却工程を取り入れたい」「連続自動充填を検討したい」などの要望がある場合、それに適したBIBと設備、双方の検討を進めることになります。
 
BIBメーカー推奨の設備や治具もあるため、選定の際に合わせて相談してみましょう。
 

3-5.環境への配慮を考えて選ぶ

近年では、環境への配慮も選定のポイントのひとつです。
輸送効率や廃棄が容易なことでCO2排出量の削減に繋げることができるため、これらを意識した容器選定により、環境負荷軽減に貢献することも可能です。
BIBはプラスチック製のやわらかい内袋と段ボールケースを組み合わせた容器です。
 
ポリ容器ほど保管スペースをとらず、容器自体の樹脂量も少ないため、環境負荷と利便性を兼ね備えています。
 
ハードタイプのポリ容器とブロー成形BIBを比較すると、約7~8倍の樹脂量の差があり、ブロー成形BIBとガゼット式BIBを比較すると、約1.6倍の差があります。
 
環境と利便性のバランスをとる事も大事なポイントです。
 

4.容器の選定から現場のサポートまで

BIBをはじめ容器の選定は、商品の品質やユーザーの利便性を左右する重要な要素です。
容器選定は、内容液との相性や容量だけではなく、充填設備やユーザーでの使用方法なども考慮する必要があります。
試験用のサンプルがご入用でしたらお気軽にお申し付けください。
また、小泉製麻ではご使用方法を伺いながら設備や治具のご提案など作業効率化の提案も行っています。
容器選びに迷われましたらぜひ一度お問い合わせください。
本記事がBIBの選定や容器選びの参考になれば幸いです。
 
 
関連情報
 
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