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葛(クズ)の雑草対策はネットと防草シートの併用が効果的!
つる性雑草「クズ」の対策方法をご紹介

1.葛(クズ)とは

クズは、マメ科クズ属つる性の多年草で、日本だけでなく、中国やフィリピン、インドネシアでも
見られる植物です。
 
日本では、古くから花が秋の七草の一つにも数えられ、万葉集等でうたわれたり、葛󠄀粉や漢方薬の
原料とされるなど、日常に浸透している植物でもあります。
しかし、人の管理下で育てられたクズは、役立つ植物として重宝されてきましたが、人の管理下を
離れたクズは、強い繁殖力で、瞬く間に設備等を覆い、今では施設管理時のやっかいものとして
様々な場所で問題視されています。
 
本記事では、クズの特徴と、効果的な防除方法について、解説していきたいと思います。
 

1-1.葛(クズ)の特徴

フェンスを乗り越える葛クズは土中に巨大な地下茎を形成するため、草刈りをしても地下茎がある限り、どんどん増えて
しまうという非常に厄介な雑草です。地面を這う「つる」は10メートル以上伸び、絡み、巻き付いて広がっていきます。
地下茎はサツマイモ程の大きさまで成長する塊根となり、完全に除去するのは困難です。
 
クズは根、地下茎が繁茂する多年草なので、地上部だけを草刈り・除草しても本質的な解決にはなりません。
地上部を刈り取るだけでは効果はなく、むしろ、より繁殖してしまう手助けになってしまいます。
 
また、一般的に除草剤が効きにくく、駆除するのは他の雑草に比べてかなり大変、という特徴があります。
その繁殖力の強さから「グリーンモンスター」とも呼ばれています。
 

1-2.葛の繁殖力

クズは、根に栄養を蓄えて繁殖していくため、根から枯らさなければ完全な駆除はできません。
生長したクズは非常に広範囲まで広がり、根を張り巡らすため、除去するのが困難になります。
 
「世界の侵略的外来種ワースト100」にも選定され、アメリカでは、その繁茂力と拡散の早さから、
有害植物ならびに侵略的外来種として指定され、駆除が続けられている程の難雑草です。
 
強い繁殖力と駆除の難しさから、長期に及ぶ防除が必要になってきます。
 

2.葛(クズ)の被害の具体例

雑草のクズの駆除に困る場面はいくつかあり、以下のような事例があります。
 

2-1.太陽光パネル設置エリア

太陽光パネルを設置している場所は切土面であることが多く、目的に即して日射量にも恵まれています。
クズ自体も生長のため太陽光を目指すので、結果として太陽光パネルを大きな葉が覆い、電力生産量を
大きく損なってしまいます。
 

2-2.農地や畑

葛は作物と競争して栄養を奪うため、農作物に悪影響を与えることがあります。
 

2-3.公園や道路沿い

景観や安全性に悪影響を及ぼします。
道路沿いでは、交差点や標識の視認性が悪くなること、通行への妨げになるなど安全面が損なわれます。
また、フェンスに葛が登攀することで不法投棄にも繋がります。
 

2-4.家庭の庭

庭や花壇で葛が繁茂し、他の植物を圧倒してしまうことがあります。
繁殖力が強いため、本来庭で育てている植物等の生長を脅かします。
 

2-5.建物やインフラストラクチャー

建物や構造物に葛が進入する事で、日常管理業務の妨げとなることがあります。
これらの場面では、葛の駆除方法を検討し、対策を講じる必要がありますが、
前述のように駆除が困難な植物であることから、管理者の頭を悩ませます。
 

3.葛(クズ)対策の方法4選

雑草のクズを効果的に防除するためには、以下の方法が効果的です。
 

3-1.抜く。物理的に除去する。

雑草の葛を手で引き抜くか、草刈り機や草刈り機を使用して物理的に取り除きます。
小さな範囲や、自宅庭などの比較的狭い面積内であれば、物理的な除去も可能ですが、
広範囲になると難しく、また根から取り除かなければ再び生えてくるため、
本質的な解決としては課題が残ります。
 

3-2.クズに効く除草剤の使用

クズは他の雑草よりも除草剤が効きにくい植物です。
根まで枯らす専用の薬剤や、地下茎に刺して根に直接アプローチするタイプの専用除草剤が
販売されているため、それらを使用するのも効果的です。
周辺環境への影響や使用上の注意点などを確認し、検討している場所で使用できるかをご確認ください。
 

3-3.防草シート

防草シートは、光合成に必要な要素のうち「光」をほぼ遮断することで、植物が光合成を行えないように抑制するものです。
 
しっかりと地上部のクズを根元から刈り取り、光が入らないよう、防草シートを敷くことができれば、非常に有効な防除になります。
環境によっては、シートの上に砂利などを敷くことでシートの耐久性もアップし、長持ちします。
 
しかし、経年により、繁殖力の強いクズは、敷設エリアの周囲から繁茂して防草シートを覆うこともあります。
そうなると、ふたたび除草に頭を悩ますことになるため、
シートを広範囲に敷設したり、他の方法と併用するのがオススメです。
 

3-4.つる性植物の登攀(とうはん)防止ネット

フェンスやネット、木々など他の物に絡まりながら生長していく性質をもった植物=つる性植物。つる性植物は、その特徴から庭の目隠しや日除け目的でワイヤーに誘引させ、庭づくりに活用されることもあります。
 
「クズ」もつる性植物の一種で、広い目合いのフェンスやネットがあれば、つるが絡み、どんどん伸びていきます。
 
しかし、クズのつるが通らない細かな目合いのネットなどを設置すると、つるが絡まず、登攀とうはんを防ぐことができ、広範囲に伸びていくのを防ぐのに効果的です。
状況に応じて、これらの方法を組み合わせて使用することが、効果的な雑草管理の鍵です。
 

4.小泉製麻の葛対策オススメ資材

4-1.バリオスネット

クズが絡まりにくい目合いと目ズレしない特殊加工を施したクズ対策ネットです。
高強力で、小動物にも噛み切られにくく、獣害対策としても有用です。

 

◆ 特長 ◆
  1. 高強力のポリエチレンネット
    熱融着しているため、目ズレがありません。
    結束バンドが穴に通しやすく、ネット固定のための穴あけが必要ありません。
  2. 優れた耐久性
    10年以上の耐久性があります。(社内試験結果による/保証値ではありません)
  3. 優れた施工性
    軽量で作業性に優れ、形状保持の特性があり施工場所にあわせての折り曲げも可能です。
    高強力・高耐候性を生かし、防風ネットとしても使用可能です。
    防草シートとセットで施工すると、より効果的です。 
 
🚩仕様については商品ページで詳しくご紹介しています。
🚩お客様事例でもご紹介いたします。
 

4-2.防草シート

光を遮ることで生長を抑える防草シート、耐久性の高さやクズに効果の高いものとして、緑化マルチフェルトシリーズを特に「Ver.5」または「エバー」を推奨しています。 
 
防草シートをクズ対策に使用する上での注意点
繁殖力の高いクズゆえに、防草シートだけでは、シートを敷設した周囲から再びクズが繁茂し、シートを覆ってしまうこともあります。そのため、バリオスネットなど登攀とうはんを防ぐアイテムとの併用を推奨しています。
 

4-3.目地シート

コンクリート構造物などの隙間から徒長するクズには目地シートもオススメです。
 
目地シートのおすすめ場所
送電鉄塔などは日常点検業務が必要ですが、周囲の立入防止柵への葛の登攀とうはんや、敷地内のコンクリート目地箇所から雑草が生え、点検業務を妨げとなっています。
こういった場合は、バリオスネットと併用しながら業務改善へとお役立ていただけます。
 
防草シートとの使い分け
目地箇所から生える雑草→目地シート
土中から生えてる雑草 →防草シート になります。
 
目地シートをクズ対策に使用する上での注意点 
目地シートは防草シートの下層に自着式のブチルゴムを採用しています。
ブチルゴムの効果を最大限に発揮するため、事前に接着面のケレン、清掃作業を十分に行ってください。
また、専用のプライマーを使用し、下地を整えて下さい。
事前の処理をしっかり行うことで長持ちし、十分に性能を発揮します。
 

5.さいごに

クズは放置すると、短期間のうちに繁茂し、一旦定着すると駆除することが非常に難しい難雑草のひとつです。
まずは早期発見、早期の撤去を推奨しますが、生育したものに対しては、複数の防除アイテムを併用し、
対策を講じるのが長期的にみれば除草作業の省力化につながります。
 
小泉製麻では、現場環境に合わせて、施工方法や活用できる資材をご提案させていただきますので
是非お気軽にお問合せください。 
 
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